屋上屋

屋上で小屋を建てている

日記 20200510

雨の予報だった。昼前に起きてみると太陽が顔を出している。空気は湿り気を帯びたままで、気温は上がっていく。半袖で曖昧な午後を過ごす。

日が沈めば涼しくなっていく。しかしながら空気は相変わらず湿ったままだ。夜風に粘度を感じる。こういう夜はきのこ帝国が聞きたくなる。

きのこ帝国のことは「東京」の頃に知って、それから聞き始めたんだった。たぶん大学1年生か2年生か、それくらい。だからたぶん、僕と同年代くらいの人々がいちばん「世代」なんだと思う。「クロノスタシス」のMVを見て、「あーこれ下北沢のあの通りやね」と言っていた人間にとって、最後のアルバムとなった『タイム・ラプス』の最後に「夢みる頃を過ぎても」と歌われてしまうと、あまりにも刺さりすぎてつらいな、と思っている。


きのこ帝国 - クロノスタシス(MV)

きのこ帝国の歌詞には、崩れ去るぎりぎりの──本当はもう壊れてしまっているし、僕たちはそのことを知っている──均衡を綱渡りするような感覚があって、でもそれこそが僕たちの日常だったはずだ。あれからしばらく経ったけれど、先のことはやっぱり分からない。どうしようもないことばかり思い出してしまう。


きのこ帝国 – 夢みる頃を過ぎても

 

今年の梅雨は長くなるだろう。そんな予感がしている。