屋上屋

屋上で小屋を建てている

2020-01-01から1年間の記事一覧

日記20201112

昨日の日記を通勤電車で書く日があってもよい。 久々に山に登る。 前夜思い立って翌朝行ける場所に山があるのはよい。つくづく山と海の間にへばりつくようにして我々は暮らしているのだ、と思う。 山を歩いているとき、無心になる人もいれば、いろんなことを…

日記20201023

勤務先が大きなオフィスビルの一角にあるし、最寄り駅が一つしかないから、必然的に通勤時間の駅は混んでいる。地下鉄駅から地上へと出ていくときの細いエレベーターに並ぶ人たち、群れをなすようにして橋を渡り、オフィスビルに吸い込まれていく人たち。ぼ…

日記20201010

やっていた仕事が終わらなくてしばし延長線となってしまう。調べていたことがなかなか明らかにならないだけで、疲弊するほどのことではないのだけれど、結局真相にたどり着くこともなく、まったく展望のない小山を登ったときのような釈然としない気持ちだけ…

たった一つとして冴えたやり方なんてない

あわただしく連休。 知人の結婚式に参列する。キリスト教式結婚式ではお馴染みの次の文言を聞き、しばし考える。 病める時も健やかなる時も 富める時も貧しき時も 妻/夫として愛し、敬い、 慈しむことを誓いますか? ふつうに想像すると「こんなん無理やろ…

日記20200831

仕事を終え、職場のビルを出たところで、風の意外なつめたさを知る。八月の終わりを感じるにはお誂え向き、しかし今年はまだ台風も夕立も浴びていない。夏の空気というものをいちばん感じるのは、照る日の力強さやうだるような暑さでもなくて、ただ暴力的に…

道端に座り込むこと

都市的な空間に出た。街から人の姿が消えていたのはもう昔々のこと。今日の街には人の姿が溢れていて、まるで大昔に戻ったみたいだった。それでも見なくなった姿というのもあるな、とふと気づく。路石に、道端に、座り込んでいる人々の姿だ。 とはいえ、ここ…

遺失物

浪人生だったころ住んでいたのは地方のある町であり、その町はお世辞にも栄えているとは言えなかった。大手の予備校なんてものもあるわけなくて、ぼくは片道1時間強のあいだ高速バスに揺られながら隣県の中核都市にある予備校に通っていた。浪人生の時間割は…

日記 20200510

雨の予報だった。昼前に起きてみると太陽が顔を出している。空気は湿り気を帯びたままで、気温は上がっていく。半袖で曖昧な午後を過ごす。 日が沈めば涼しくなっていく。しかしながら空気は相変わらず湿ったままだ。夜風に粘度を感じる。こういう夜はきのこ…

日記

4/6(Mon.) 初出社。といっても、社用のPCと健康保険証その他を受け取り、指定の書類を提出するだけ。電車に乗ったのは3週間ぶりくらいで、中吊り広告の少なさに気が付いた。乗客の大多数はマスクをしていて、つまり、少数の人々はマスクをしていない。彼らを…

ガウデアムス

就職する。働き始める。コロナウイルス関連の対応で延びていたのだけれど、いよいよ月曜日に初めての出社となる。とはいっても、最小限の手続きが行われるだけで、次の日からはリモートでの研修が始まる予定だ。入社式は五月に延期された。どれくらい僕は「…